2016年03月03日

電機業界敗因の理由

今の日本の電機業界がダメになった理由は、実は、価格競争ではありません。
確かに、かつては国内生産のみで、人件費が価格高騰の原因で価格競争となっていましたが、海外生産が主流となっている現在で、その理由は言い訳になりません。海外の安い商品が入ってきて、と言うのは、同様に生産を海外でしているのであれば、条件は同じです。
日本国内で新しい物を考える為に、研究開発費がかかると言う話もありますが、残念ながら、色々な機能を付加する為の研究をすると高額になりますが、必要な機能だけに特化した物をと考えれば、商品価格が高額になる程、研究開発費は掛かりません。それ以前に、驚くような研究結果が商品に反映されているとは思えません。
更に、生産拠点が海外であれば、所謂、逆輸入と言う考えで、税金が掛かかり、値段が上がると言う事はありますが、人件費は国内よりも抑えられる訳ですから、生産品その物の値段は、そこまで高額になる事はありえません。
もし、高額な研究開発費と共に、生産費用等をを回収しようとするなら、それこそ、売れる商品を大量に作らなくてはならなくなります。が、付加価値の高い商品、それだけ高額な商品を購入する層は、実は、石油産出国辺りは別でしょうが、世界的にどの国を見ても、人口比に対し、それ程多く存在していません。
つまり、日本企業の大半が、より多くの利益を得ようと、高額商品を購入できる数の少ない購買層へ向けた商品開発を行っている訳です。しかも、この商品。海外で生産していながら、日本国内だけに向けた商品なので、他の国では売れません(笑)
しかし、同じような海外メーカーの商品、日本でも販売していますが、輸入する、しないに関わらず、日本メーカーの方が割高です。何故、日本メーカーの商品が高額なのか。
それは、先にも書きましたが、生産販売方法に問題があるからです。大きな点は次の2つ。
海外生産にも関わらず、日本国内向けの商品しか作っていない。
高付加価値の、所謂、富裕層向けの商品しか作っていない。
一言で言うと、狭い地域の購買数の少ない人に向けた商品しか作っていないと言う事です。
その人達の為に、研究開発費の掛かる物を作り続け、幾ら高額な価格で販売しても、全体の購入数は限られているので、結果的に利益は決して上がらないと言う訳です。
世界全体を見た場合、例えば、発展途上国向け、初期の段階であれば、それ程、付加価値の高い商品は必要ありませんし、そこまで高額な商品を買える層は、一握りしかいません。薄利多売が商売の基本ですから、そういう特性を考えて、販売戦略を練らなければ、売り上げは上がりません。また、現地の競合他社等もあり、単に付加価値が高いと言うだけでは、物が売れる訳ではないのです。まず、どこの国でも使える汎用性の高い商品を作り出す事。勿論、それだけだと真似される恐れがありますが、そこで始めて、付加価値の高い物を作り出すや、特許技術が必要とされる物を考え出すと言う話になる訳です。60億の人間を相手に世界的にどこでも売れる商品を作れば、利益は出る訳です。日本も、いきなり高付加価値の高い物を販売し始めた訳ではなく、そこへ行くまでに多くの過程を経ている訳ですから、その過程の一部をそういった国々で適用させれば良いだけの話です。そういう事をしなくても成功している例としては、常に順風満帆と言う訳ではありませんが、自動車やPC等が上げられるでしょう。ところが、それらと比べ、日本の電機メーカーの商品で世界展開している物は、基本部品等以外では、余り存在していません。日本の電機業界の敗因は、日本国内のみを対象として、世界を全く相手にしてこなかったと言う事です。世界を相手にするには、多くの資金力や技術力が必要となってきます。その為、国内電機メーカーの再編は、今後少なからず必須のものとなってくるでしょう。ですが、現在の資産価値を維持したまま、再編する、所謂、売却方式では、国内受け入れ先の多くは、それを充当するだけの資産を持ち合わせていません。日本の技術や、日本メーカー全体の事、日本の将来的な利益を考えるのであれば、売却と言う目先の利益追求だけでは、本当の利益にはならないと言う事を、これからの電機業界は考えていかなければならないと思います。
posted by ぴよぴよ at 16:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする